
重大な社会問題になっている夫婦間のモラハラやDV。コロナ禍で自宅での時間が増えたことで、それらの問題が顕在化するケースも増えているという。
では、長年続いてきたモラハラ・DVに対抗できる術はないのだろうか? 実際に夫からモラハラを受け続けていたが、現在その生活から抜け出すことができたという、55才パート勤務の女性Aさんの実体験を紹介する。Aさんが告白する。 * * * 結婚して25年、私は夫(58才)からのモラハラやDVに耐え続けてきました。私たちは当時、いわゆる“デキ婚”だったため、義理の両親から“みっともない”とののしられ、夫も私のことをバカにする態度をとってきました。子供ができたのは、私のせいだけではないのに、 「お前とおれとでは、そもそも不釣り合いだったんだ。息子がデキたからお情けで結婚してやったんだ」 などと、言われ続けてきました。そんな私を息子はいつもかばってくれました。ですから、息子が大学を卒業するまでは、意地でも離婚をしないと決めていたんです。息子は医学部に入ったので、教育費がかなりかかります。私の稼ぎでは、息子の夢をつぶしかねないので、夫はあくまで“お財布”として見ることにしました。さらに、 (将来絶対に別れる。ただ、その前に夫をぎゃふんといわせる準備をしておこう) そう思って、コツコツ貯金をしたり、ある習い事を始めたりしました。こういった“準備”をしているときは、心が癒されましたね。 そして、待ちに待った息子の卒業式。私は家を出るのに必要な荷物をあらかじめトランクルームに入れておき、離婚届を用意。1年くらいは働かなくても食べていけるだけのへそくりも貯めました。そして、気持ちを強く持って、夫に離婚を詰め寄りました。案の定、夫は激怒。
「誰のおかげでこれまで飯が食えたと思っているんだ」 と、私を殴ろうとした瞬間、私は夫の頬を逆にグーパンチ。実は私、50才になってから身を守るためのボクシングを習い始めていたんです。あっけにとられる夫にこぶしを振りかざしながら詰め寄ると、あっさり離婚届に印鑑を押してくれました。 夫はその後、息子に私との仲を取り持つよう相談をしたらしいのですが、息子も「離婚されて当然」と、突き放したそうです。いまは小さなアパートを借りて気ままに暮らしています。 取材・文/前川亜紀 イラスト/佐藤ワカナ ※女性セブン2021年3月18日号
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