
日本学術会議の新会員任命拒否をめぐり、ちひろ美術館常任顧問で作家の松本猛さん(69)=安曇野市=が問題点を語った。松本さんは「大切なのはギブアップせず、ひとりひとりが自分事として声を上げていくこと」と訴える。
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この問題では、研究者や学者だけでなく、松本さんが所属する日本ペンクラブや美術評論家連盟、絵本学会なども異議を唱える声明を出した。「学問の自由だけの問題ではなく、表現や言論の自由の束縛に大きな関係があるからだ」
様々な声明のなかで特に印象深かったのがイタリア学会という。任命拒否された6人が安保法制や特定秘密保護法などに批判的だったことを踏まえ、菅政権の姿勢を「学問は国家に従属する《しもべ》でなければならないという誤った学問観、国家からお金をもらっている以上、政権批判をしてはならないという誤った公民観」と喝破する。
そして声明は「学問は国家や時の権力を超越した真理の探求であり、人類に資するものである」と続ける。松本さんは「国家、権力が介入するレベルをはるかに超えたところに学問があるという視点は、とても大切だと思う」。ゆえに、いま菅政権がしていることは「権力に逆らうということがどういうことかを見せつける作業」と感じる。
気がかりなのは、新聞などの世論調査で任命拒否への賛否が拮抗(きっこう)している点だ。国会での追及に対し、効果がないというふりをする、同じ答えをし続けるという政権側の態度に「何を言ってもダメなんだという諦め、自分には直接関係ないから放っておけばなんとかなるという意識が働いてくるのでは」と危惧する。
滝川事件や天皇機関説事件など、学者への言論弾圧が相次いだ1930年代。33年には作家の小林多喜二が特高警察に虐殺された。そうして日本は戦争へと突き進んだ。
「時代を繰り返さないためにも、いま声を上げ続けないといけない。ここで踏ん張らないと本当にどうにもならないところまで追い込まれていってしまう」(北沢祐生)
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November 21, 2020 at 09:00AM
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任命拒否「自分事として声を」 ちひろ美術館松本猛さん - 朝日新聞社
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