Survival2
先輩の先生に相談事があるのですが、いつも忙しそうにしていて相談ができません。上手な相談のコツを教えてください。
頼り上手な、かわいげのある若手教師になろう
■ 「しずかちゃん」を目指す 相談相手の先生が忙しそうにしていることは理解できますが、空気を読み過ぎて遠慮し、相談したいことがたまってくると、自分が疲弊してしまいます。 ですので、相談事は早めにヘルプを出すべきです。このような援助希求は大切です。 若い教師から相談されて嫌な気持ちになる年配の先生はまずいませんし、今後の教師人生を歩む上でも、相談できる力を高めていくことは必要です。 相談するときには、アサーション（自分の言うべきことを、きちんと言う）が大事です。 人間の対人行動には次の3つがあります。 （1）非主張的行動 これは言うべきことを言えない、ドラえもんで言うのび太君みたいな態様で、自分の行動を抑えてしまうことです。 （2）攻撃的な行動 これはいわばジャイアンです。「今ちょっと忙しいから、後でね」と言われても、「困ってるんで、今すぐ聞いてください！」とわがままを言ってしまうような行動です。 （3）アサーション これはしずかちゃんです。相手の状況にも配慮しながら、言うべきことは言う。これが理想です。抑えるのでも、わがままを言うのでもなく、相手に配慮しながら、言うべきことを言うことが大事です。 ■ 「相談する＝能力が低い」ではない 若い教師はただでさえ自信がないですから、相談が苦手なものです。相談すると、能力が低い先生だと思われてしまわないだろうか、と心配してしまうわけですが、これは考えすぎです。若い教師は相談したいことがあって当たり前ですし、それで能力が低いと評価されることはありません。 それにベテランの先生方は、自分に頼ってくる教師をかわいいと思う傾向が強いものです。頼り上手な、かわいげのある若手教師を目指しましょう。 相談するときの声の掛け方ですが、「今相談していいですか」だと「忙しいから」と断られます。気の弱い人だと、ここで委縮して行動するのをやめてしまいます。 そうではなく、「お時間をとっていただけませんか」と言うとよいでしょう。いわゆるアポ（アポイントメント）取りです。アポ取りは社会人経験のある人には常識ですが、学生や新任教師にはこの言い方を知らない人も多いようです。「いつだったらお時間をいただけますか」というお願いの仕方を覚えておきましょう。他に感謝の言葉も大事です。先輩の先生に感謝をしながら、学ばせていただくという気持ちを持ち、相談をお願いできる先生が理想です。 諸富祥彦 教育学博士。1963年福岡県生まれ。明治大学文学部教授。現場教師の作戦参謀、「教師 を支える会」代表。臨床心理士、公認心理師、上級教育カウンセラーなどの資格を持つ。主な著書 に『教師の悩み』(ワニブックス P L U S新書)『教師の資質』(朝日新書)。 ※『月刊教員養成セミナー 2021年2月号』 『若手教師のための対人サバイバル入門』より 学校現場では、「困った人」（当人からすれば困っているとも言えるかもしれません）とのコミュニケーションが求められる場面があります。どうすれば教師が、「困っている相手」を「困った人」にせず、コミュニケーションが円滑にとれるのか、現場教師の作戦参謀として活躍している諸富教授が具体的な作戦案を紹介します。
からの記事と詳細 ( 空気読み過ぎで先輩に相談できない若手教員へのアドバイス（教員養成セミナー） - Yahoo!ニュース )
https://ift.tt/3aN2jma
No comments:
Post a Comment