「日産ゴーン事件」や「ロス疑惑事件」など、世間を騒がす数多くの事件を扱い、無罪を勝ち取ってきた「無罪請負人」の弘中惇一郎弁護士が、今だから明かせる「あの事件」の裏話を語った。
前編:「メディアが報じない…日産ゴーン事件の弁護人がいまだから明かせる「あの時の後悔」」
特捜部を完敗に追い込む
三浦氏と並んで思い出深いのが、弁護を請け負った村木厚子氏だった。送付する郵便物の郵送料が割り引きされる制度を悪用し、不正に利益を上げた事件に関連して、'09年6月に村木氏が逮捕された(後に無罪)。いずれ事務次官になると目された「女性キャリアの星」が逮捕されただけに新聞各紙はスキャンダラスに報じた。
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逮捕の2週間前のある平日、村木さんは一人で私の事務所にやってきました。見た目は華奢だが、非常にしっかりしている感じの人でした。
自分の名前が新聞でしきりに報じられていたこと、記者たちに追いかけられて職場にいられないことなど、冷静に今の自分がおかれている状況を説明してくれました。
そんな村木さんの経歴を聞き、意外な事実が判明しました。
'08年に亡くなった私の妻は、'79年まで労働省(現・厚生労働省)に勤めていました。村木さんが入省したのは'78年ということなので、亡き妻を知っているのではないかと思って尋ねてみると、入省当時、同じ部局に妻が上司として勤めていたというのです。
村木さんは妻のことをよく憶えていて、「優しい方でした」と言ってくれました。私は驚きに胸を打たれ、深い縁を感じ、なんとか村木さんを救わなければならないという思いを新たにしたんです。
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