withコロナで人々の消費行動が変化
近年、Eコマース市場は常に右肩上がりに成長していますが、特にコロナ禍によって、人との接触をできるだけ避けたいという心理が強くなり、さらに加速している状況です。ここで、コロナ禍によって人々の消費行動がどのように変化したかを軽くおさらいしましょう。
フェーズ1:コロナ初期
緊急事態宣言で、さまざまな店舗が休業を余儀なくされました。このため、消費行動は一旦大きく停滞しましたが、多くの人は一過性の非常時で「いつか元に戻る」と考えていました。企業側では、リベンジ消費があって、事業は速やかに回復するだろうと期待していたことでしょう。
フェーズ2:withコロナ期
感染者数増加の波が何度も訪れ、不景気が常態化しました。外出の自粛に不満はあるものの、外出を伴わない消費行動によるコロナとの共生が必要だという認識が広まり始めました。このため、デジタルエクスペリエンスの拡充が求められ、それに成功した企業と取り組めていない企業で、業績に大きな差が出始めます。
フェーズ3:ニューノーマル期
withコロナの経験から新しい生活様式が浸透し、デジタル化したさまざまなサービスがさらに活発になってきました。単にECで購入したものを配送するというサービスだけでなく、店舗で受け取るけれど、あらかじめECサイトで購入をすませてから来店するという使い方も広がっています。
国内でも、ネットで販売、店舗で受け取りという例はありますが、例えば米国では、「Buy Online, Pick Up In Store(BOPIS)」や「Curbside Pick up」が、日常的な消費行動として普及しています。大手スーパーのECサイトやアプリで事前に商品を購入し、それを店舗や駐車場でピックアップするというものです。米国の場合は大型スーパーの店舗が非常に広大なので、店内を買い回る手間を省けるというメリットを打ち出して生まれたサービスでしたが、コロナ禍においては店内の混雑や、店員との接触を避けられるというメリットもあり、かなり広がっているようです。
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