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Wednesday, March 18, 2020

「肺炎」でどれくらい死ぬのか? 飲んではいけない薬は? 今だから知っておきたい10の疑問と答え - 文春オンライン

 新型コロナウイルスによる肺炎での死亡者が増える中、その恐ろしさが再認識されている「肺炎」。

 それは一体どんな病気なのか? 専門家が徹底解剖する。

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Q1 肺炎とはどんな病気?

 肺炎はその名の通り、肺の中で炎症が起きる疾患だ。口か鼻から侵入した細菌やウイルス等が、喉を通って肺に入り込むことで炎症を引き起こす。

 杏林大学医学部付属病院・呼吸器内科准教授の皿谷健医師がこう解説する。

「肺炎になると、咳、痰、発熱といった症状が現れ、炎症が広がると呼吸困難も発生して、息苦しさを感じるようになります。肺胞という組織で行っている、血液中に酸素を送り込み、二酸化炭素を取り出す『ガス交換』という機能が働かなくなっていくからです。

 これが進行すると、各臓器に必要とされる酸素を含んだ血液を供給できなくなるという低酸素血症状態になります。すると、各臓器の機能低下が始まり、結果的には多臓器不全に陥ることで亡くなってしまうのです。新型コロナの場合、風邪のような症状が10日程度続き、ある時急にスイッチが入ったように一気に重症化し、多臓器不全に陥るのが特徴です」

Q2 肺炎になる原因は?

 一言で肺炎といっても、いくつもの種類があり、それぞれ原因が違う。

 池袋大谷クリニック院長の大谷義夫医師が解説する。

「代表的なものは、肺炎球菌やマイコプラズマ、黄色ブドウ球菌といった細菌によるものです。高齢者に特に多い誤嚥性肺炎も肺炎球菌が代表的な原因菌。さらに、インフルエンザや今回の新型コロナのようなウイルス、寄生虫や真菌といったものがあります。細菌やウイルスは、基本的には飛沫感染や接触感染により体内に入り込みます」

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 こうした微生物以外では、膠原病やリウマチといった免疫疾患が原因となる肺炎や、カビや鳥の羽やフンなどが原因となるアレルギー性の過敏性肺炎、あとは薬剤性肺炎などがある。

 原因によって、肺炎の発生する場所も変わってくる。

「一般的には、細菌が原因の場合は肺胞という、肺全体の85%以上を占める部分が炎症を起こす肺胞性肺炎が多いです。ウイルスが原因なら間質性肺炎が一般的で、これは肺胞を支える組織である間質の部分が炎症を起こします」(同前)

 重症化しやすいのは、インフルエンザウイルスによる肺炎だ。山王病院副院長で呼吸器センター長の奥仲哲弥医師が解説する。

「インフルエンザウイルスが肺に入り込んで肺炎を起こすケースもありますが、それよりも怖いのは、インフルエンザが回復してきた頃に発症する肺炎です。インフルエンザにかかると免疫が下がってしまいます。そこへ肺炎球菌などの細菌が入ってきてしまうことで肺炎を併発するのです。こうした二次的な肺炎は重症化することが多く、命に関わってきます」

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