■今週の名言
Give light, and the darkness will disappear of itself.
(光をあてよ、そうすれば暗闇はひとりでに消えていく)
■名言を味わう
直訳すると「光を与えよ、そうすれば暗闇はおのずと消えていくだろう」となります。ある意味、とても poetic(詩的な)です。ですから、いろいろな解釈ができると思うのですが、ポジティブに背中を押してくれるメッセージのように、私には感じられます。
エラスムスは、光をポジティブなもの、そして暗闇をネガティブなものの象徴として捉えているのではないでしょうか。光をあてれば暗闇もひとりでに消えるというのはつまり、「明るい気持ちで物事に臨めば、ネガティブな気持ちもいつの間にか消え去ってしまう」といった趣旨なのでは。
こう解釈すると、「やっぱり人って、気のもちよう1つで大きく変わるんだな。くすぶってないで、今日も明るく元気にいくぞ!」と前向きになれる私は、単純すぎるでしょうか?(笑)
でも、こんなときだからこそ、すっとポジティブな気分になれる、お気に入りの英語の名言を覚えてもらいたくなるのです。1日の始まりに音読すれば、気持ちよく過ごせるかもしれませんよ。
■名言の単語ピックアップ
itself
それ自身、そのもの
oneself
自分自身、〜自身
itself は、「自分自身、自分で、自ら」という意味の代名詞oneselfのoneの部分がitになったものですね。今回は、さまざまな形があるoneselfをまとめて見ていきましょう。
oneselfのほかの形としてはmyself(私自身)、ourselves (私たち自身)、yourself(あなた自身)、yourselves(あなたたち自身)、herself(彼女自身)、himself(彼自身)、themselves(彼ら<それら>自身)があります。
気をつけたいのは、myself、yourself、herself、himself、itselfと単数の場合は単語終わりが-selfですが、ourselves、yourselves、themselvesと複数の場合は単語終わりが-selvesとなる点です。
さらにyou-に限っては、yourselfとyourselvesという単数と複数の両方があることも覚えておきましょう。
さて、「〜自身」という意味の-selfと-selvesは学校ですべて習ったはずですが、使い方が実はよくわからないという人も多いのでは? この機会に基本をがっちり押さえて。
まずこれらoneselfの代名詞は、文法用語でさらに細かく見ていくと、再帰代名詞と呼ばれます。細かい文法用語は普段わざわざ説明しないのですが、再帰代名詞に関しては「再帰」の漢字が使い方の大きなヒントになるので、あえて取り上げました。
再帰とはもう一度帰ってくるという意味ですから、自分が起こした動作が、自分に帰ってくる、戻ってくるときにこのoneselfを使うのです。
例えば「私は自分の顔を鏡で見る」と言いたいなら、I looked at myself in the mirror.となります。(×)I looked at me in the mirror.とは言いません。つまり、自分で自分に何かするときに再帰代名詞を使うわけです。
このことは基本中の基本なので、必ず頭の中に入れておいてくださいね。イメージしやすいように、再帰代名詞を含んだ例文をさらにいくつか挙げていきます。
I know myself more than anybody else.
(自分のことは誰よりも自分がいちばんわかっている)
She bought herself a very expensive camera.
(彼女は自分用にとても高価なカメラを買った)
History repeats itself.
(歴史は繰り返す)
They washed themselves quickly.
(彼らはすばやく自分たち<の体>を洗った)
He’s not himself today.
(今日の彼はいつもの彼じゃない)
*(be) not oneselfで「本来の自分ではない」という意味になる。
またoneselfは、熟語のような形で使われることもよくあります。
代表的な例としては、まずby oneselfがあります。「ひとり(自分)だけで、独力で」という意味でしたね。Don’t go out at night by yourself.と言えば、「夜にひとりで出歩かないように」という命令・忠告になります。
I can do this by myself.と言えば、何かを「自分だけでできる」と告げる一言になります。I can do this all by myself.とallを挿入すれば、「全部できる」のように、自力でできる感がより強調されます。
このI can do this (all) by myself.は、仕事の内容や量に言及して使われることもよくあります。こう宣言したのなら、なるべく責任を持って自力で仕事を終えたいものです。
ただ、やっぱり無理だと途中で悟った場合は、Sorry, I don’t think I can do this by myself after all.(ごめんなさい、やっぱりひとりではできそうにないです)などと、早めに助けを求めましょう。
さらに、自分の仕事を手伝ってもらったときのお礼の言葉にもThank you for the help.(お手伝い、ありがとうございました)のあとに、I could never have done this by myself.(私ひとりでは絶対できませんでした)と加えれば、感謝の気持ちがいっそう深く伝えられるでしょう。
また、for oneselfもよく使います。「自分のために」と、「自分で、自ら」という意味の2つがあります。I did this for myself. で「私は自分のためにこうした」、You should go (and) see for yourself.で「君は自分で直接見てくるべきだ」という意味になります。
そして、今回の名言の形であるof oneselfもあります。「ひとりでに」という意味になります。Things take care of themselves.と言えば、「物事は放っておいても(勝手に)何とかなる、自然と収まるところに収まる」といった意味になります。
of oneselfの最頻出表現と言えば、やっぱりこれでしょう。
Take care of yourself.
(体に気をつけて)
*take care of oneselfで「自分を大切(大事)にする」という意味に。Take care of yourself.は、相手の体調を気遣って「お大事に」と言う場合もあれば、「元気で」と別れ際の挨拶としても使える。
最後によく登場するoneself表現を、さらに2つ紹介します。
Make yourself at home.
(くつろいで)
*make oneself at homeで「気楽にする」「くつろぐ」という意味に。直訳すると「自分自身を自分の家にいるような気持ちにさせる」となるが、「それぐらい楽にして」という気持ちが込められた表現と言える。Make yourself at home.は、自宅などに招いた相手にかける定番の一言。
Help yourself.
(ご自由にどうぞ)
*help oneselfで「自分で自由に取って食べる、飲む」といった意味になる。自由に飲食する物が何かを明確にしたい場合は、Help yourself to the cookies.のように前置詞のtoを用いる(「the」が付くのは、目の前にあるクッキーを指しているため)。Help yourself.で「自由に、勝手に使って」と物の使用を許可、勧めることもできる。
Take care of yourself.とMake yourself at home. そしてHelp yourself.はすべて冒頭にPleaseをつけて言うこともあります。ビジネス、プライベートの両方で重宝する短い表現ですから、ぜひとも使いこなせるようになりましょう!
■名言を解剖する
Give light, and the darkness will disappear of itself.
(光をあてよ、そうすれば暗闇はひとりでに消えていく)
Give... と動詞で始まっている一文ですから、そう命令文ですね。そして、命令文のあとにandが来ると、「そうすれば」という意味になります。
give lightは直訳すると「光を与えよ」となりますが、和訳はもう少しこなれた日本語になるよう「光をあてよ」としました。「光を照らせ」としてもいいかもしれません。
そうすればどうなるかは、もちろんand以下で説明されています。
darknessは、「(光が及ばない)暗闇、暗がり」のことです(転じて「無知」「邪悪」「秘密」「曖昧さ」といった意味もあります)。
disappearは「(視界から)見えなくなる、消える、なくなる」という意味の動詞です。「現れる、登場する」という意味の動詞appearに、反対の動作を示す接頭辞のdis-が付いた形です。
助動詞willを伴っているので「消えていくだろう」となります。ただし和訳では、断定したほうが名言としてしっくり来るので「〜だろう」は訳出していません。
will disappear of itselfのitselfは何を指しているかというと、the darknessですね。「ひとりでに暗闇が消えてなくなる」となります。
ちなみに、今回の命令文の直後にある前置詞andをorに置き換えると、文脈が「そうしなければ、さもなければ」というふうに変わります。
Give light, or...で「光を与えよ、さもなければ……」となるので、or以下は嫌なことが起こると予想されますね。文脈によっては、少し脅迫じみた感じになることもあります。
orで一文を作るとすれば、Give light, or the darkness will remain.(光を与えよ、さもなければ暗闇がとどまるであろう)といったところでしょうか。
■今週の1枚
フィリピンのセブ島で市場の風景を撮っ1枚です。現地在住の日本人の知り合いに連れていってもらった場所で観光地化されておらず、大勢のlocals(地元の人たち)で活気にあふれていました。市場に差す日の光の美しさも手伝って、強く印象に残っている風景です。
さて次週(5月18日更新予定)の「やる気が出る名言で学ぶビジネス英語」は、アメリカの思想家、アーネスト・ホームズの言葉をフィーチャーします。「人生(life)は〇〇だ」と隠喩(metaphor)を使った一文には、さてどんな思いが込められているのか?
どうぞお楽しみに。See you next week!
(構成・山本航)
■「やる気が出る名言で学ぶビジネス英語」は毎週月曜朝に配信します。
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