新型コロナウイルスのワクチンをめぐり、菅政権が旗を振る接種の加速化にほころびが生じている。申し込みが殺到した企業などの職域接種は、ワクチンの供給不足の懸念から、申請受け付けが一時休止に。市区町村が実施する接種でも、ワクチン配送の「目詰まり」が指摘されている。
「予想をはるかに超える申し込みがあった」
菅義偉首相は28日、全日空の職域接種会場などを視察後、職域接種の申請申し込みが一時休止した理由をそう語った。
この日は、政府内の調整を担う河野太郎行政改革相も、都内にある吉本興業やKADOKAWAグループの職域接種会場を相次いで訪問した。接種率が低くなるとみる若い世代を念頭に、政権を挙げて加速化に取り組んでいる姿勢をアピールした。
政府は高齢者向け接種が軌道に乗り始めた6月になって、企業や大学の職域接種の前倒しに踏み切った。幅広い世代に接種を広げ、来月開幕する東京五輪に対する国民の「安全・安心」につなげる狙いがあった。
ただ、政権が一気に「アクセル」を踏み込んだ矢先、職域接種や自治体の大規模接種に使う米モデルナ製ワクチンの供給上限を超えて申し込みが相次ぎ、政府は受け付けの休止に追い込まれた。
モデルナ製は9月末までに5千万回分(2500万人分)が供給されることになっているが、その間いつどれだけのワクチンが届くのか、政府は詳細を明かしていない。
昨年、厚生労働省が発表した…
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