皆さんこんにちは!
元本郷町にある『畳屋よこうち』は、 2017年に開業した畳の専門店。
確かな技術を身に着け、伝統産業に新規参入した、27歳の若き店主、横内純平さんに職人としてのこだわり、畳の新たな可能性などについてお話しをうかがいました。
確かな技術
近年は和室のない新築物件が増え「斜陽」ともいわれる畳業界。そんな中、横内純平さんは2017年に『畳屋よこうち』を新規開業しました。
「祖父が畳職人で子どものころから畳を身近に感じていました。高校2年生の時、その祖父が亡くなり、ちょうど東日本大震災も重なって、一度きりの人生なのだからやりたいことをやろうと、畳職人になることを決意したんです」
畳は全てオーダーメイドで製作する
徒弟制や世襲が少なくない畳業界にあって、横内さんはあてもなくゼロからのスタート。高校卒業後、京都で修行生活を始めました。
「畳といえば京都が本式ですから。京都の畳組合が運営する『京都畳専門技術学院』に入学しました。一般的な専門学校とは異なり、受託先の畳専門店で実際に働きながら畳製作を学ぶ、まさに修行の場です。私も4年間、大将について技術を学びました」
今や畳も機械製造が主流ですが、古くからの畳文化が息づく京都で横内さんは手縫いの伝統的な製法を習得。一級畳製作技能士の資格を取得しました。
「畳づくりは完璧に分業化されています。それぞれの職人が作った床、畳表、縁を合わせて畳にするのが畳職人の仕事。良い材料を揃えることも重要ですが、それ以上に職人の腕が畳の良し悪しを左右するといって間違いないと思います。京都で修行した後、迷いなく独立開業したのは、確かな技術があると自負しているから。『斜陽産業』であっても確かな技術があれば勝負できると思っています」
畳文化次世代に
通常、良い商品を作れば売り上げは伸びていきますが、畳の場合、良いものほど長く使うことができ、新しい畳は売れません。そこが畳店としては悩ましいところです。
「仕事のサイクルは長期的に見ていかなければなりません。畳を入れて裏返すまで3~5年、入れ替えまでは修理をしながら10年単位で見ていかないと。長い付き合いになりますから、お客さんとは信頼関係を築いていかなければなりません。畳店というのは地域密着なんです」
若手職人ならではの畳の新たな可能性を探る取り組みもしています。
「畳の製法や技術を使ったランチョンマットを開発しました。撥水コーティングが施された和紙素材を採用しているので洗うこともでき、畳の温もりが感じられる高いデザイン性が、海外の方にも人気です。私のような若い世代の方々に、より畳の技術を身近に感じてもらえたらうれしいですね」
ランチョンマットを手にした横内さん
畳職人としての一番の仕事のモチベーションは、畳の素晴らしさを感じてもらえたときだと横内さんはいいます。
「”やっぱり畳の部屋はいいね”とか、”和室って落ち着くね”とか言われるとうれしいですよね。畳という日本の伝統をこれからもつないでいきたい。そのために私にできることは確かな仕事をしていくこと。畳は全てオーダーメイド、部屋の数だけあり、同じものは二つとない。そこが面白いところです。『好きだからこだわる』をモットーに、より良い品質の畳をお届けしていきたいと思います」(取材:石川)
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