TEXT●山崎友貴(YAMAZAKI Tomotaka)
PHOTO●Motor-Fan.jp
補助マットの活用で広大な就寝スペースが生まれる|ドリーム・エーティー Walk III
キャンピングカーは夢があって、見る度に妄想が膨らんでしまうが、ドリーム・エーティーのモデルも実に楽しそうな雰囲気を湛えている。もちろん、雰囲気がいいのは機能が裏打ちしているからだ。
同社のラインアップには「Walk」というシリーズ名が付いており、創業以来、主にロング・ワイドボディ・ハイルーフのハイエースをベースにしたバンコンをリリースしてきた。というのも、標準ボディでは十分な居住性を確保できない、ましてや標準ルーフでは…という設計思想があったからだ。
しかし、同社には「標準ボディ&標準ルーフでWalkシリーズを造ってほしい」という要望が多く寄せられていたという。それも頷ける。都市部では駐車場の問題で、車幅や車高に条件がある場合が多い。また、ワイド&ハイルーフでは大きすぎるというユーザーもいるからだ。
そんなユーザーからの熱望で生まれたのが「Walk III」だ。基本的な室内レイアウトは、ワイドボディ&ハイルーフで培ってきたものを踏襲。そして、このレイアウトにこそ、Walkシリーズの特徴があると言っていい。
まず、ダイネット時だが、バタフライタイプであるセカンドシートを後ろ向きにし、横向きのサードシートと組み合わせて、コの字形のくつろぎ空間を構成。さらに最後部のベッドの一部を展開すれば、さらに1.5人分の腰掛けを作ることができる。リヤゲートを開放して、ここに座ってティータイムを楽しむなんていうのもいいだろう。
ギャレーはミニマルなサイズで、居住空間の確保とギャレーの実用性を両立させている。車内で調理することは少ないかもしれないが、雨の日にはやはり重宝する。主要装備だが、105Ahサブバッテリーと走行充電装置、温水リヤヒーター、リヤクーラーなどが標準となる。それ以外の電装系はオプションだ。オプション設定が細かく設定されているが、ユーザーのライフスタイルでそれぞれを選べばいいと思う。
このモデルの最大の特徴は、ベッド展開時にある。まず、運転席・助手席がフルフラットになる機構を備えていることに加えて、オプションの補助マットを使うことで、後部に展開したベッドと前部空間を連結させることができる。これにより、家具部分以外の空間ほとんどを就寝スペースにすることができるのだ。また、最後部のマットのみ折り畳み、そこを荷物スペースにするなんていう使い方も可能だ。
ちなみにダイネットテーブルは、ベッド展開時にチャブ台として使うことができる。また、外した各シートのヘッドレストを収納できるラックを、頭上に装備。床に転がしておかずに済む。またサードシート下には収納やシューズボックスも確保されており、使う人の利便性がよく考えられているのがWalkシリーズの美点だ。これにオプションを加えれば、さらに使い勝手のいい1台になるはず。
Walk IIIは標準ボディ&標準ルーフのハイエースで、夢が広がる機能性を内包していることだ。車内の随所に小ワザがちりばめられているので、ふとした瞬間にモデルの良さが実感できる。加えて、このサイズはやはり使いやすい。もちろん空間の広さではワイドモデルには勝らないが、見た目から想像より1ランク上の快適性を備えている。
小さいお子さんがいるファミリーや、持っていくモノの多い2人旅など、様々なスタイルをフォローしてくれるバンコンなのではないだろうか。コンパクトだが、使い手の夢をいっぱい載せられる1台だ。
ドリーム・エーティー Walk III
■車両本体価格:426万8000円/展示車価格:446万4680円
■ベース車両:トヨタ・ハイエース
■乗車定員/就寝定員:9人/3人
■主要装備:エアコン/リヤヒーター(温水)/給水タンク(13L)/排水タンク(13L)/シャワー/サブバッテリー(105Ah×1)/外部電源/カーテン(遮光)/断熱処理(側面・天井)/常設ベッド/収納庫(シート下)
■展示車のオプション装備:補助マット 2万2000円/LEDヘッドランプ 6万6000円/パノラミックビューモニター 4万8180円/デジタルインナーミラー 5万5000円/ミラーヒーター 5500円
からの記事と詳細 ( 小ワザがあり過ぎる! 標準ボディ・標準ルーフだから取り回しも抜群【このキャンピングカーが欲しい】 - MotorFan[モーターファン] )
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