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Monday, July 11, 2022

ラサール石井「喜劇っていうのは、みんな一緒で平等だから」SNS時代に思う笑いの素晴らしさ - ニッカンスポーツ

kokselama.blogspot.com

お笑いタレント、ラサール石井(66)が12日から始まる「スタンダップコメディ・フェスティバル」(17日まで東京・新宿3丁目SPACE雑遊、18日は池林房)に出演する。1977年(昭52)年にコント赤信号を結成してフジテレビ系「オレたちひょうきん族」などで活躍。その歩みについて聞いてみた。

    ◇    ◇    ◇

昔は許された発言も、SNS時代の今は、寄ってたかってたたかれる。

「昔の政治家は、芸人があれこれ言っても別に構わないっていう、器の大きさがあったけどね。今はいちいちチェックしてくる。SNSの悪いとこかもしれない。SNSだとニュースが、みんな同じ重さで並べられているじゃないですか。yahooニュースとかでも、聞いたこともないようなグラドルの日常とウクライナの戦争の記事が並列に載っている。昔は新聞だと、一面だ後ろの面だ、大きい、小さいという記事の扱いがあったけど、今は全く同じになっちゃった。もちろん選ぶのは、読む方なんだけど。前は、そこに技術というか記者とかデスクが、記事の扱いを決めていたものが、どんどんとなくなってきた。まあしょうがないというかね、そういう時代なんでしょうけどね。まあ、多分、かなり前からメディアは掌握してっていうやり方になっちゃったのかな」

政治の世界のあり方も変わってきた。

「ちょっとバラエティー化してますね。でも、政治家でも、山本太郎君や水道橋博士をタレント政治家というのもちょっと違う。やっぱり、すごく考えて、すごく勉強して、地道に活動してますからね。多分、みんな、山本君がバラエティーでやっていたメロリンQは知らない。水道橋博士が『鉄腕アトム』のお茶の水博士のパロディーだってことを、もうみんな知らないんです。お茶の水博士は原子力の子をかわいいロボットにしてるわけで、それのパロディーの水道橋博士。メロリンQはパンツ一丁だった。パンツ一丁ということは、アトムと同じなんですよね。水道橋博士と鉄腕アトムと同じですね(笑い)」

スタンダップコメディーでは、いろいろな話題を取り上げてしゃべり、笑いにする。

「スタンダップコメディーで、あれこれ言って、笑えて楽しいですよね。それは芸でもあるしね。だけどね、SNSが出てくると、なんかピキピキしちゃってね。SNSに書き込まれるコメントは読まないんですよ。1つでも読んだら、げんなりしちゃって、その日、1日気分が悪いから。ついつい反論したくなっちゃうから、そのためにも一切読まないことにしています。最近、ツイッターの様式が変わって、前はリツイートが来たことアカウントに来なかったのに、出るようになっちゃった。それを消さなくちゃいけないんだけど、そうすると目に入っちゃうんですよ。これがね、もうめんどくさいんですよ。もう批判のための批判っていうのもあるわけじゃないですか。それで、お金をもらっているような人たちもいる。俺のことをフォローしてやがるから、ファンじゃねえかよと思うんですけど(笑い)。だから申し訳ないけど、褒めるってのもあるかもしれないけど、エゴサーチも一切しないです。やっぱり気になって、鬱(うつ)になっちゃう人もいるわけじゃないですか」

SNSの影響を受けるのは有名人だけではない。

「僕なんか言われても当然というか、しょうがないんだけど、何にも言ってない人にまで行くわけでしょう。それは、おかしくなりますよ。有名人じゃなくても、フェイスブックやツイッターをやっている人で、友達には全部『いいね』を押さなくちゃいけないみたいな人もいますもんね。そこら適当でいいと思うんですけどね。そういう意味じゃ、いわゆる有名人というか、こういう人気商売だから批判されてもしょうがないみたいな声もあるわけじゃないですか。それは、そうだと思います。だから批判するななんて言わない。ただ、耳を貸さないだけです。いや、耳を貸しますよ。そして、ちゃんと反省もしますけどね」

以前は、周囲からSNSでの言動を注意されたこともある。

「最近は、事務所も、もうあんまり言わない(笑い)。同世代でもね、(明石家)さんまさんなんかは、読んでないでしょうね。うわさで聞いて『お前なんか言うとるらしいな』ぐらいは言うかもしれないけど。リーダー(渡辺正行)は真逆ですね。『何やってんだ、お前は』みたいなことは言います。だけど、そんなには介入してこない。俺の自由だから。だけど、それをネタにして、なんか笑わせたりしてはいます。それは要するに、思想は関係ないから。喜劇っていうのは、みんな一緒で、みんな平等だから。犯罪を犯してない、あるいは差別主義者でない限りは、みんな笑いということで一緒に行動できる。そういう意味では、笑いが素晴らしいっていうことなんですよ」

ラサールは13~15、18日に出演する。

(続く)

◆ラサール石井(いしい)1955年(昭30)10月19日、大阪生まれ。芸名の由来になった鹿児島のラ・サール高から早大文学部へ。早大在学中に放送作家として活動を始め劇団テアトル・エコー養成所入所へ。77年に渡辺正行、小宮孝泰とコント赤信号を結成。フジテレビ「オレたちひょうきん族」「平成教育委員会」などで活躍。俳優としてNHK大河「元禄繚乱」、テレビ小説「てるてる家族」「あさが来た」「とと姉ちゃん」、TBS「こちら葛飾区亀有公園前派出所」など。163センチ。血液型O。

▼スタンダップコメディ・フェスティバル

【新宿3丁目・SPACE雑遊】

▽12日午後6時「憂国ナイト」居島一平、木村三浩(一水会)、清水宏

▽12日午後8時30分「いま日本のメディアどうなっているの?!ナイト」モーリー・ロバートソン、古谷経衛、清水宏、ぜんじろう

▽13日午後6時「笑う脳科学ナイト」茂木健一郎、ぜんじろう、インコさん

▽13日午後8時30分「笑う選挙ナイト」水道橋博士、大石あきこ、清水浩、ラサール石井

▽14日午後6時「村上ショージナイト」村上ショージ、ぜんじろう、インコさん

▽14日午後8時30分「反逆の道化ナイト」玉川太福、中川パラダイス、三又叉三、清水宏、ラサール石井

▽15日午後6時「表現の自由と陰口の自由ナイト」望月衣塑子、清水宏、ラサール石井

▽15日午後8時30分「嘉門タツオナイト」嘉門タツオ、ぜんじろう、インコさん

▽16日午後2時「コメディ・ヒップホップ昼ズ!」いとうせいこう、ダースレイダー、清水宏、ぜんじろう

▽16日午後4時30分「ガチンコオープンマイクスペシャルスタンダップコメディWS&観客参加型オープンマイク」清水宏、ぜんじろう

▽16日午後7時「TVの裏側ナイト」久本雅美、コラアゲンはいごうまん、清水宏、ぜんじろう

▽17日午後2時「スタンダップコメディ・オールスターズ昼の部」立川談慶、長井秀和、林家彦いち、ウエストランド井口、ダースレイダー、清水宏

▽17日午後4時30分「スタンダップコメディ ニューカマーズ」北野誠、ホイップ坊や、高椅洋平(ハウメニピポー)、三上彩音(ベイビーウルフ)、アンナ(ベイビーウルフ)、インコさん、ぜんじろう

▽17日午後7時「スタンダップコメディ・オールスターズ夜の部」長井秀和、居島一平、街裏ぴんく、かもめんたる横尾、ぜんじろう

【新宿3丁目・池林房】

▽18日午後2時「スタンダップコメディGo!池林房」清水宏、ぜんじろう、ラサール石井、インコさん

▽18日午後5時「クロージングセレモニー グランドフィナーレ」清水宏、ぜんじろう、ラサール石井、インコさん、三又又三、ヤノミ(小心ズ)

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