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Monday, April 6, 2020

町の復興へ 牧場に夢託して|NHK 北海道のニュース - nhk.or.jp

胆振東部地震から1年7か月。この春、厚真町が「復興へ大きな力になる」と期待を寄せる事業が本格的に始まることになりました。
それは町が管理するゴルフ場建設跡地を「牧場」として再生させること。
瀬田宙大アナウンサーが取材しました。

【ゴルフ場跡地を牧場に】
厚真町北部・高丘地区にある約200ヘクタールのゴルフ場建設跡地。
8年前に町有地となり、防災の観点から森への再生に取り組んできました。
しかし実現には至っていません。
このゴルフ場跡地を牧場として再生させようと、4月1日、町は地元自治会の同意が得られた事などを踏まえ、民間企業と土地の賃貸契約を結びました。
民間企業側は早ければことし秋には牧草の種をまき、2年後には牛の飼育を始めたいとしています。
厚真町の宮坂尚市朗町長は調印後の取材で「時間と共にこの事業に対する理解が進み、高丘地区の全員が『受け入れる』『応援する』という意見でまとまったと聞いている。町はまだ復旧の半ばで、復興には時間がかかるが、大きな力となってくれると感じると共に、地域に勇気を与えてくれることを期待をしている」と、復興に向けた民間企業の取り組みに期待を寄せました。

【牧場経営者の思いは】
厚真町で牧場経営に乗り出すのは、既に十勝と熊本県阿蘇市で管理放牧による畜産を手がけている「GOOD GOOD合同会社」です。
創業者の野々宮秀樹さんは、地震が起きる前にこのゴルフ場跡地を視察。
荒れた土地の状況を確認し、一度は断念していました。
しかし地震の後、町が土砂を搬入していることを知り再度視察。
牧場として再生させることを決断しました。
野々宮さんは「私も学生時代に阪神淡路大震災で被災しました。復興には様々な力が必要です。搬入された土があれば、もう一度ゴルフ場跡地を自然豊かな牧野に戻すことができる。悲しい土ではあるが、町の復興や経済に再度還元することを目指したい」と決断した理由を説明しました。
その上で「200ヘクタールに及ぶ土地を牧野に戻すことは容易ではない。私の寿命で全うできないかもしれないが、今から始める一歩から地域の人と協力して必ず実現させたい」と意気込みを話していました。

【多くの人が関わる仕組みも】
野々宮さんは、この事業に賛同し出資する企業を募ってきました。
厚真町での事業に関わりを持つ人が増えることは将来にわたって地域との関わりを持つ人が増えることにつながると考えたからです。
最も早く手をあげたのは、神戸市に本社がある大手通信販売会社です。
町の新たな特産品づくりを支援し復興を後押ししようとおととし12月、厚真町に子会社を設立していました。
通信販売会社「フェリシモ」の三浦卓也地域共働部長は「負の遺産と言われてしまうものを全て転換して未来への贈り物として地域に還元しようとする点に希望を感じた」と思いを語りました。
野々宮さんは将来、宿泊施設なども設けることで、こうした企業の研修などを受け入れていくほか、肉牛生産の様子を全て見ることができる未来型の牧場にすることで、国内外からの新たな人の流れも生み出したいと考えています。

【瀬田アナウンサー取材後記】
今回、どのような牧場を厚真町につくろうとしているのか、私は熊本県阿蘇市の牧場を訪れました。
500ヘクタールに牛が約250頭。
広大な敷地を活用した管理放牧を実践していました。
さらに、与えるえさは多くが牧場内で育てた牧草です。
堆肥で育てていますが、においはありません。
見渡すかぎりの牧野に牛がかっ歩する様子は同じ日本だとは思えませんでした。
野々宮さんは熊本の牧場を見せながら「九州で培ったノウハウを最大限活用して厚真町を再生させ、日本の和牛生産をリードするような地域にしていきたい」と語りました。
厚真町の復興にも、ゴルフ場跡地が阿蘇のような牧野によみがえるにも多くの時間がかかりますが、持続可能な町の実現のために協力して取り組みが進むことを願っています。

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April 06, 2020 at 05:38PM
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