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Sunday, July 19, 2020

青森)高校生だから届けられる音楽、最後まで 吹奏楽 [新型コロナウイルス] - 朝日新聞

 新型コロナウイルスの影響で、吹奏楽部や合唱部の生徒たちも、思うような活動ができずにいる。大会が中止になり、練習にも感染拡大防止策が欠かせない。経験したことのない環境で部活動に取り組む生徒たちのもとを訪ねた。

 青森県立八戸北高の生徒会館では7月上旬、あちこちからさまざまな楽器の音が響いていた。例年なら吹奏楽コンクールに向けて合奏を繰り返す時期だが、今は感染拡大防止のためになるべく互いに間隔を空け、基礎練習や楽器ごとのパート練習に励む。部屋の入り口や洗い場には、マウスピースやリードに使う洗剤や消毒液が並んでいた。

 感染拡大の影響で、県立高校は3月上旬から臨時休校した。新学期に再開したものの部活動はできず、4月下旬にはまた休校。各自が楽器を自宅に持ち帰ったが、近所迷惑になるため音を出せない部員は、マウスピースだけで練習を続けるしかなかった。

 八戸北高は昨年、吹奏楽コンクールの県大会で金賞を獲得し、東北大会では銀賞。「次も絶対、東北(大会)にいく」と意気込んでいた。5月中旬、ようやく部活動が再開できるという矢先に、全国大会から東北大会、県大会まで、コンクールがすべて中止されることが決まった。

 顧問の高谷浩子先生から、県大会の中止を告げられた。部長の古川戸菜美さん(3年)は「予想はしてたけど、言葉にできないというか……」。副部長の速応(そくおう)唯花さん(3年)は「それまではもしかしたらあるかも、と思っていたのが、本当にないんだって実感が湧いた」と振り返る。

 目標を失った部活の今後をどうするか、3年生26人は話し合った。「このまま何もなく終わっちゃうんだな」と落胆の声も出たが、最後には「演奏の機会がもらえたら、そのときは精いっぱい音楽を届けよう」と決めた。

 小中学校から楽器を続けている部員が多いが、高校卒業を機に楽器をやめる人もいる。高谷先生も「気持ちの区切りをつけて受験に向かう機会をつくりたい」と奔走し、7月中旬にある在校生限定の文化祭での屋外ステージに加え、ホールを借りて保護者だけを招く演奏会を準備した。

 部活再開後も、学年ごとに休部日をつくって練習する人数を絞る日々がしばらく続いた。5月末に合奏をできるようになったが、なかなか息を合わせられなかった。その合奏も回数を最低限に抑えているため、練習は思うように進まない。

 それでも、合奏ができる喜びが勝る。副部長の宇部桃果さん(3年)は「完成に向けてがーっと熱くなるのが、やっぱり楽しい」。同じく副部長の上端美菜さん(3年)も「先生に最後によかったって言っていただけるような演奏がしたい」と意気込む。

 「ステージに立つ機会をもらえたから、高校生の私たちだからできる音楽を届けて、後輩に背中を見せて終われたら」と古川戸さん。今できることに、青春の時間を注ぐ。(吉備彩日)

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July 20, 2020 at 07:00AM
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