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Thursday, June 9, 2022

“不快な部屋のニオイ”対策! 梅雨だからできる脱臭の“裏ワザ”とは? - ウェザーニュース

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2022/06/10 05:10 ウェザーニュース

梅雨どきに不快なものといえば、“じめじめ”とした湿気ですが、部屋の中に漂ってくる“嫌なニオイ”も気になる存在です。

部屋に漂う不快なニオイの原因は何なのか。さらに、ニオイを取り除く「脱臭」のためにはどのような方法があるのか。ダイキン工業コーポレートコミュニケーション室広報グループの重政周之さんによると、「梅雨どきだからこそできる脱臭の『裏ワザ』」があるといいます。

不快なニオイの原因は壁から?

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梅雨どきになると、部屋の中にいつもいやなニオイが漂っているように感じます。あれは気のせいなのでしょうか。

「湿気が多くなる梅雨どき、いやなニオイを感じるのは気のせいではありません。ダイキンで行った『ニオイが気になる季節』についての調査でも、春は3%、秋4%、冬14%に対し、梅雨は33%、夏28%と、梅雨から夏にかけてが高い結果となっています」(重政さん)

ウェザーニュースが実施した「梅雨の時期、室内のニオイは気になる?」というアンケート調査でも、「気にならない」33%に対して、「かなり気になる」13%、「少し気になる」54%という結果で、梅雨のニオイを気にしている人は約7割に上ることがわかりました(2022年6月5〜6日実施、9044人回答)。

どこからともなく漂ってくるような、いやなニオイの原因はどこにあるのでしょうか。

「家の中の嫌なニオイの主な発生源は、キッチンでの調理などによるものです。換気扇で除去しきれなかったニオイの成分が居間などにまで広がって、壁やソファに吸着されます。これが閉めっぱなしにした室内が臭う原因になります。

特に梅雨どきなど、湿気の多いときにいやなニオイが気になるのは、水蒸気の働きによります。空気中の湿気が多くなると、空間と個体の水蒸気の濃度を同じにする力が働き、室内に漂う水蒸気が固体である壁に吸着されやすくなります。

ニオイ成分の分子は水蒸気と同じくらいの大きさなので、壁に吸着していたニオイのもとになる分子が水蒸気によって押し出され、室内に放出されます。このため、梅雨どきはいやなニオイを感じやすくなるのです」(重政さん)

「水蒸気とニオイの原理」を利用して一緒に除去

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「梅雨どきだからこそできる脱臭の裏ワザ」とは、どのようなものなのでしょうか。

「先に申し上げた『水蒸気とニオイの性質』を利用する方法があります。

エアコンの加湿機能や加湿器を使って室内の湿度を60%程度に上げると、2時間ほどで水蒸気が壁に吸着されて、ニオイ分子が脱離してきます。“じめじめ”した梅雨どき、嫌なニオイが気になるのはまさにこの状態。壁からニオイの成分が出てきて、空中を漂い出すのです。

水蒸気とニオイ成分は相性がよいため、一緒に除去することができます。窓から換気することで室外へ逃したり、エアコンや除湿器を使用したりして、水蒸気とニオイ成分を一緒に回収・除去してしまいましょう。

部屋の条件にもよりますが、2時間程度除湿をすれば、脱臭効果を感じられると思います」(重政さん)

部屋干し臭の対策は?

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梅雨どきは洗濯物を部屋干しする機会も増えます。部屋干しの際にもいやなニオイを感じることがあります。

「部屋干しのニオイの原因は、体から分泌されて衣類に付着し、洗濯しても落としきれなかった『たんぱく質汚れ』や、生乾きの状態で繁殖した細菌です。

いやなニオイは、汚れ自体の化学的な分解、細菌による作用、部屋干し時の高温条件などで生成されると推察されます。部屋干しの際に生じるニオイは『さまざまな成分が混ざった複合臭である』といわれています」(重政さん)

部屋干し臭対策のコツはありますか。

「洗濯物からは多くの水分が放出されるので、部屋干しするときは、湿気の逃げ場をつくっておくことが“コツ”です。

まず、部屋干しの洗濯物を壁から離したり部屋の中央部に吊るしたりして、『風の通り道』をつくります。次に洗濯物に風をあてて湿気を追い出します。空気清浄器でも効果はありますが、除湿器の風を直接あてると、より効果が出ます。

これらによって出てきた湿気を除去する、除湿が最も大切です。除湿器やエアコンの除湿機能を用いて湿気を回収するといいでしょう。

また、温度が高い方が乾きやすいので、洗濯物は日があたりやすい南側の部屋に干すのがオススメです」(重政さん)

梅雨どきだからこそ効果的な「水蒸気とニオイの原理」を理解して部屋の不快なニオイを取り除き、除湿機器を活用して部屋干しのいやなニオイも発生させない。そうして“じめじめ”した不快な季節を、少しでも快適に過ごしたいものです。

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除湿器はどのような仕組みで湿気を取り除いているのですか。

「除湿機の除湿方式は、『コンプレッサー式』と『デシカント式』の2つに分類できます。

コンプレッサー式はエアコンにも使われているコンプレッサー(圧縮機)を使って冷媒(ガス)の温度を変化させ、吸い込んだ空気中の水分を冷却した熱交換器に結露させます。

水分を奪い乾燥した空気を室内に放出することで、湿度を下げているのです。消費電力が少なく、梅雨のような高温多湿の環境ほど高い除湿能力を発揮するという特長があります。

デシカント式は吸湿剤(デシカント)に空気中の水分を吸着させ、吸着した水分をヒーターで蒸発させて冷却した熱交換器に結露させます。水分が奪われて乾燥した空気を室内に放出することで、湿度を下げるのです。 ヒーターを利用するため消費電力が大きく、室温が上昇しやすいのが難点で、梅雨どきなど夏場の使用には向いていません。

最近では、コンプレッサー式とデシカント式を組み合わせたハイブリッド式の除湿機も販売されています。

部屋が十分に乾いていれば、自然乾燥でもすばやく水分が蒸発します。また、温度が高い方が乾きやすいので、洗濯物は日があたりやすい南側の部屋に干すといいでしょう」(重政さん)

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参考資料など

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