山本健一・演劇評論家
モダンスイマーズ「だからビリーは東京で」
東京を漂流する若者の声が痛ましく響く。「僕はきっと、どこかに辿(たど)りつきたいはずなんです。ここはその途中の場所のはずなんです」
こことは無名の小劇団。蓬莱竜太が書き演出する「だからビリーは東京で」は、コロナに襲われる前後数年間の東京で、生きる意味を探し、挫折する劇団員たちを、私戯曲のように描く。コロナ禍があばく若者の敗北と再生は、都会の下層でもがく若者たちの心情と共振して普遍だ。
名作ミュージカル「ビリー・…
からの記事と詳細 ( (評)自分らしさとは? 「だからビリーは東京で」傷だらけの青春像 - 朝日新聞デジタル )
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