2020年の日本のジェンダーギャップ指数は153カ国中121位。2021年は156カ国中120位。日本のジェンダー格差解消に向けた歩みは一向に前に進んでいないように思われます。 【画像:「女子も経済的な自立が必要」と考える人は98%】 ガールスカウト日本連盟は5月26日、2020年度の「ジェンダー」に関する女子高校生調査報告書を公開しました。同調査は、全国の女子高校生700人(ガールスカウト会員468人・一般232人)を対象に、2020年6月12日~7月14日の期間で、インターネットにより実施。女子高校生のジェンダー観や現状をうかがい知ることができました。
◆女の子だから「~しなくていい」と言われた女子高校生は29%
「女の子だから」という理由で何らかの制限を受けたことがある、と回答した女子高校生は47%でした。女の子だから「何かをしなくていい」と言われた人は29%。「力仕事は男子の仕事なのでやらなくていいと言われた」「生物の授業で「男子ならわかると思うけど」「女子にはわからないか」と言われた」など、何気なく言われた「女の子だから~しなくていい」「女の子はこうすべきだ」という言葉は、気持ちだけでなく行動にも影響を与えることがあるようです。
◆共学校の先生の対応……「生徒の性別」による違いを感じている回答者は半数以上
共学校に通う女子高校生の54%が、「学校の先生は生徒の性別によって期待・声かけ・態度が異なる」と感じていました。「学校の先生が、女の子だから……という固定的な考えがあったり、声かけをしている」と感じている女子高校生の共学校と女子校の平均は37%。実際には、「女の子なんだから地元の学校行けばいい(と言われた)」「リーダーシップをとるのは男子だと思っているので、 女子がすると驚かれる」「女だから出来ないだろうという考えをなくしてほしい」などのコメントが見られました。
◆メディアで「男女が平等に描かれていない」と感じる女子高校生は44%
「メディアで男女が平等に描かれていると感じている」女子高校生は、わずか8%でした。「女社長、女子アナなどと女性であることを強調する言葉が使われる」「男の司会者ばかり見かけるので「司会というと男性」というイメージがテレビ番組を見ている人にはある」「女性が性被害にあったとき、女性側に非があるコメントを目にする。被害者なのに女性が悪いと言われるのはおかしいと思う」などのコメントが見られました。また、「テレビでもっと多くの女子スポーツが放映されるとスポーツをする女の子が増える」と考える女子高校生は78%を占めました。
福島 有紀
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